手芸の先輩がパッチワークをしていて、細かい作業をするのにいいからと、クローバーのそり刃をプレゼントしてくれたものを6年くらい使っていましたが、切れ味が落ちてしまったので、買い換えることにしました。
糸は切りにくいですが、普通のハサミとしてはまだまだ使えるので、捨てずに家の中でひきつづき使っていきます。
買い替えるにあたって、糸切りバサミについて色々調べてみたんですが、
家庭科の裁縫セットに入っていた握りばさみがとにかくきれなかったので、最初は候補に入れてませんでした。でも、いろんな方のレビューやハサミのつくり方を知っていくうちに、結局「どの握り鋏にしよう」に変わってました。
そして、なんと私の地元名古屋に「ナス印」という、とても歴史の長い和鋏のブランドがあると知って、どんなものだろうと写真をみた瞬間に決まりました。
ナス印の和鋏は、株式会社ナスコムさんの製品の一つ。
ナス印は「親の意見となすびの花は千にひとつの仇(むだ)もない」からことわざから生まれたそうです。
ナスの花が一つも無駄なく実をつけることから、親の忠告もすべて役に立つことばかりだから、心して聞くべきだという意味で、 同じようなことわざに「親の意見と冷や酒は後で効く」がありました。酒飲みにしか通じないのでは?!笑
100年以上の歴史を持つナス印さんの道具は、裁縫のプロも使う高品質で耐久性をもちながら、リーズナブルで家庭用や手芸ビギナーさんへのプレゼントにもいいですよね。
素材は鋼(はがね)と軟鉄(なんてつ)と呼ばれる素材を溶接して一枚の刃にする製造方法で、日本刀と同じ「付け鋼(つけはがね)」という伝統技術が使われています。
それによって、適度な硬さと粘りが出るため、使いやすく、直しやすくなり、結果的にハサミを長持ちさせることができるそうです。
まだ使い始めて一週間くらいですが、
糸を切るときの音が気持ちいい!!!
「パチン」という金属音がすっっっごく素敵!!
実際の音の方は、動画で見ていただけますので、ぜひぜひ堪能してください
他にも、洋鋏にくらべてかさばらないのもいいですね。
それから、洋鋏は一度開いてから切るんですが、和鋏は閉じる作業だけで糸が切れるので、地味に楽です。
和鋏についての歴史を調べていた時に
「はさみはヒトの生活に連れ添ってきたが、いつも脇役だから記録として残る機会が少ない。現代では家庭で細かい作業をする機会が少なくなって、握りばさみの需要も減る傾向にある」という記事を見かけました。
本当にそうですよね。私も切れれば何でも良い、という感覚でした。
でも、糸を切るのがこんなに楽しいと思ったのは初めてです。
慣れるまでは道具に振り回されることもあるかもしれませんが、100年以上の間、使われ続けてきた道具に仕事の仕方を教えてもらうつもりで、大事に使わせていただきたいなと思います。
最後に和鋏のお手入れ方法ですが、
使用後に糸くずや手の油、汗などをよく拭き取って、ミシン油で拭いておくとサビ防止になるということです。
作業の最後にはさみの手入れをすることで、ダラダラ続けてしまうのを防止できるのもいいですね。
今後も使いながら気づいたことなどがあれば、またご報告させていただきます。 【今回使わせていただいた道具はこちらです】
刺し子糸 単色 COSMO コスモ 約30m | つくる楽しみ
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